1. Exccelは、表計算ソフトです。
データ分析というとExcelを思い浮かべるかもしれません。
数値や文字を好きなセルに配置し、計算することができます。
また加工も得意で、数値を変更しようと思えばセルをダブルクリック(または「F2」)で簡単に変えられますよね。
これは、一つのノートに鉛筆と消しゴムで計算していくイメージです。
好きなとことに文字を書いても、数値を書いても良いですし、ページ(Sheet)を跨いであらゆるセル同士の数値を足し算したり割り算したりすることが可能です。
しかし、あくまでノートなので大量の数値データの集計には適さないことがお分かりいただけると思います。
実際にExcel 2016以降 (64ビット版)であっても最大行数は2,147,483,647 行までであり、これを超えると保管すらできませんし、そもそも一般的な家庭用PCだとかなり動作が遅くなってしまい作業ができません。
そして、実はExcel Desktop版は有料です。
Desktopアプリとして使用したい場合は購入する必要があります。楽天市場にも正式ストアから販売されています。価格は変動するようです。
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データを分析するということは、ノートに暗算したいのではなく、大量データを即時に集計して結果を表示させたいと言うことです。
そこで登場するのが分析ツールであるPower BIになります。
2. Power BIは分析ソフトです。
ExcelもPower BIもMicrosoft社が提供しているソフトウェアです。
Power BIは、分析をすることに特化しています。
エクセルはデータをそのまま書き込んでいたのに対し、Power BIを使って分析をするには、「データソース」が別途必要になります。
データソースとは、分析の元となるデータのことで、エクセルの表ファイルなどもデータソースになります。
表を読み込んで→表に対して計算を命令して→結果をグラフなどで整えるというのがオーソドックスな使い方になります。
3. ExcelとPower BIの違い
まとめると、以下の違いがあります。
機能/特性 |
Power BI |
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分類 |
データ分析、可視化ソフト |
表計算ソフト |
得意なこと |
大きなデータの分析、可視化 |
小さなデータの分析、加工 |
必要なデータ |
別途データソースが必要 |
エクセル自身がデータになる |
データベースの知識 |
ある程度は必要。 |
なくても可能だが、あるとよりアドバイスな分析ができる |
細かい違いは以下の通りです。
機能/特性 | Power BI | Excel |
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データの視覚化 | 強力で多彩な視覚化ツールを提供。ダッシュボードやリアルタイムの更新が可能。 | 基本的なグラフやチャートが利用可能。視覚化に関して制約あり。 |
データソース | 多くのデータソースに接続可能。 | 主にスプレッドシートやデータベースと連携。 |
データ統合 | 異なるデータソースからデータを統合できる。 | データを統合する機能が制限的。 |
自動更新 | リアルタイムデータの更新やスケジュールによるデータの自動更新が可能。 | 自動更新ができるが、Power BIほど柔軟ではない。 |
ダッシュボード | ダッシュボードの作成が可能で、複数の視覚化要素を一つの場所に統合。 | シートやグラフの連結を使用してダッシュボードを模倣できるが、制限あり。 |
データの分析 | フィルタリング、ソート、集計など高度なデータ分析機能を提供。 | 基本的なデータ分析機能が提供されているが、Power BIほど高度ではない。 |
共有 | Power BIサービスを使用してデータをオンラインで共有できる。 | ファイルを送付することでデータを共有する。 |
カスタムスクリプト | カスタムスクリプトやDAX(Data Analysis Expressions)を使用して高度な計算が可能。 | VBA(Visual Basic for Applications)を使用してカスタムスクリプトを実行可能。 |
ユーザビリティ | ビジネス向けの直感的なユーザビリティを提供。 | 一般的にユーザーフレンドリーだが、高度な機能には学習曲線がある。 |
ライセンス | Power BI Desktopは無料。Power BI ProおよびPower BI Premiumにはライセンスが必要。 | ExcelはMicrosoft Officeパッケージの一部であり、ライセンスが必要。 |
ExcelとBIには明確に考え方が異なります。
Excelに慣れている人ほど実はBIへの移行に苦労することが多く見受けられます。そんな方は、まずはデータベースの考え方を知ることが近道です!
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